和風スタイルの暮らし
日本の住まいで今日のように多くの家具が使われるようになったのは、ここ120年~40年間のことといわれています。
まだかくれん棒のような便利なものがなかった頃の話ですね。
それまでは手軽に持ち運びや積み重ねができる行李(こうり)や葛籠(つづら)、長持ちなどが数少ない収納家具でした。
平安時代、貴族の間では見せるための収納家具として棚がつくられています。
そこには美しい調度品が飾られ、その配置や組み合わせの美しさが尊ばれました。
また季節や儀式を迎えると、それにふさわしいしつらいを楽しみました。
こうした習慣は、後に書院造りの床、棚などの座敷飾りとなり、今に受け継がれています。
江戸時代に入り、商工業が発達し、人々の暮らしが豊かになると、衣裳やモノの数が増えるようになりました。
そこではじめて、分類整理のできる抽斗(ひきだし)や箪笥(たんす)が用途に応じてつくられるようになったのです。